9月25日
何年か前にニューヨーク在住の韓国人投資家
と出会い、その方の招待で韓国へ行った事がある。
投資家の彼はこれから起こる韓国の住宅&リゾート
開発の可能性を興奮しながら語っていた。
同行したアメリカの大手ハウスメーカーの会社も
すでに大きな資金を出し、このプロジェクトの可能性
に賭けていた。
私はソウルでの1日目から何処か高ぶっていない自分に
気が付いていた。
スピリットとしての、ライフスタイルとしての、アメリカン
ヒストリーとしてのログ&ティンバーがこの国に浸透するのに
大きな時間が掛かるな。。。と感じていたのである。
ある種の人種や国民は、スタイルとしてのスキーをしない。
哲学としての釣りをしない。伝統としてのハンティングをしない。
静寂としてのアウトドアを求めない。ヘミングウェイや
マーク トウェインを主観として読まない。
おやじが履き潰したデニムやブーツを愛さない。
韓国でとうとうスピリットとしてのログ&ティンバーに出会え無かった。
私でなくてもいい。私の作るものでなくてもいい。
そう感じた。
十何年ぶりにノミのセットを新調した。
私は優れた日本のノミで無くても良いと考えている。
少し柔らかい鉄を使用した洋ノミは我々が使用する粘りのある
シーダーには事の他、刃当たりが良いと感じている。
そして何より工芸品としての道具を愛する。
すこし不便だが、その短所を知りながらも、その物が持つ
美しさを感じながら作業をしたいと願っている。
私に取って木工とは今だ「仕事」に成り切ってはいない。
そして「仕事」が「仕事」に成り切った時、私がそこを去る時
である。

こんにちは、なんとタイムリーなんでしょう。たったいまソウルへの出張から戻ったばかりです。
そして、ソウルでは大岩さんと同じ事を考えていました。 Scynchronicity?
韓国 ~ とても日本に似ていながら、同時に圧倒的に異文化でもある。
あの国にティンバーが建っている風景な正直想像てきませんでした。。。
投稿: 吟遊 | 2007年9月25日 (火) 15時44分
吟遊様
お帰りなさい。
韓国は独特のすばらしい文化を持っていて日本はその多くを彼らから学んできた。事に木工建築に置いては郡を抜いた工法と才能を持っていた。しかし、近代の政治や戦争が文化に大きく影響を及ぼし、ある種陸の孤島としてしまう。それゆえに独自の文化を発展させて行く事もあるが、ある文化を衰退させて行く。20世紀とは理想主義者たちによるダメージが行なわれた最たる時代だと実感させられるのです。
投稿: 大岩俊行 | 2007年9月25日 (火) 23時57分
よく分からないんですけど
朝鮮半島の国々は
基本的に中国という大国からの侵略につねにおびえる形で
IDENTITYを失わないこと
侵略されたあと復活するために
文化を維持する力が強いのではないでしょうか?
それに比べて日本は 自国の文化に他国の文化を取り入れることで発展してきた経緯があったりするわけで
他国の文化に対してかなり寛容な国 だと思ったりしています
その辺りの違いが 韓国にログが・・・っていうモノにつながったりしないでしょうか・・・
投稿: yam | 2007年9月26日 (水) 20時28分
yam様
この問題は韓国や中国そして他のアジアの諸国がどうだと言うより日本と言う国とその国民性に話が行くと思います。
アジア諸国で日本ほどアメリカを受け入れた、アメリカに憧れた国は無いと思います。その流れは明治の知識人たちの欧米への執着にまで遡るのですが、戦後大衆のレベルでこれほどアメリカを愛した国も少ないのでは無いでしょうか。精神をも受け継ごうとしたのですから、当然文化から雑学に至るまでアダプトする。そして彼らの「美学」まで自分たちのものにしてしまう。韓国や中国その他のアジア諸国で、それは起こらな無かったんでは無いでしょうか、大衆のレベルでは。先日、韓流ドラマのマフィアものを見ていて驚いたセリフがありました。マフィアのボスが子分に「映画ゴッドファーザーを見た事があるか?見て勉強しておけ!」と言うのです。現在のTVのセリフの中でこれが入り込んでいるとは、まさに韓国とアメリカの距離をあからさまに見た思いでした。韓国は大雑把にしかアメリカを欧米を取り込んでいない。そして多くのアジア諸国もそうだと思うのです。
朝鮮半島の木造建築の文化の衰退は近代に起こったことだと思います。特に韓国は。ソウルの人々は今、皆マンションに住んでいる。そしてやっと一軒家に住んでみたいと考え始めている。そんな土壌においての住宅とは悲しいかな、随分遅れています。あれだけの歴史的木造建築物を保有していてもです。何かしらひとつの工法をそう遠く無い昔に埋めてしまったかの様に見える。それが誠に不思議なのです。もしかするとあの素晴らしい木組みの匠や技は民衆のレベルや生活にまで、下りて来た事は無かったのでしょうか?
ああ。。。。きっとそうだ。。。民衆はそれ程に貧しかったのだ。。。
すこし勉強します。
投稿: 大岩俊行 | 2007年9月27日 (木) 02時18分