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2008年2月29日 (金)

2月29日

最近、北米でこの様なスタイルの住宅がトレンドである。
もう少し詳しく言えば、この様な「カントリーハウス」
である。

良いスタイルだと思う。
芸術とは時間と言うエッセンスを十分に考えなければ
いけないと思うのだが、冷静に見ても20年後、
これが格好悪いとは思わないであろう。

コンセプトは勿論、ナチュラル素材であり、歴史と言う
バックグランドであり、後ろに潜むストーリーであり、
何よりも自然との調和である。

日本の住宅事情を業界に長い頭の堅いおじさん達
(おばさんでもいいが。。)が幾ら酒の席でぼやい
てもしょうがあるまい。
相撲と同じである。結局は日本に強い力士がいない
んだろ!となる。

新しい人が新しい切り口でカントリーハウスの
概念を変えてみてほしい。

「変えよう!」と公言する人から物事は変わらない。

ただ、自分の世界を打ち出そうとする者からでしか、
変わらない。

志高き青年よ、おじさん達、老人達を置いて独立しよう!
我々と幾ら酒飲んだって無駄だ。おやじ(おばさんでもいい)
や老人は何処かで「変わってくれるな。。」と考えてる。
自分の居場所無くなっちゃうから。

自分の世界だけを見つめよ!
20代、30代で日の目を見なければ、一生見れないぞ。
デザインや芸術とはそう言う所だ。

誰に言ってるんだ? 俺は。。。

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2008年2月28日 (木)

2月28日

幅90cmもある一枚板の天板を加工する。
このDファーは樹齢250歳を超えている。

「ヤニ壷」に出会した。
作るものによっては、この箇所を切り取らなくては
ならないが、ラスティクな今回のプロジェクトには
それすら味となるだろう。

そのヤニをほじくり出してみると、閉じ込められた
時間が弾けた。工房中に広がるその高貴な香り
はなんとも甘い。うっとりとしてしまう。

古来よりヤニは香料として使われ、その強い殺菌力
もまた人々が生活に取り入れた大きな理由であった
のであろう。
中東ではいまでもこのヤニを焚き、その甘い香りを
衣服や髪に絡める。

内陸に住んでいる時、来る日も来る日もこのDファー
を相手に家を建てていた。
仕事が終わり、お店などに行くとレジの方から、
あなたは木の甘い香りがすると良く言われた。
うぶな青年であったその頃の私はただモジモジする
ばかりであった。

個人的に好きな針葉樹の香りはスプルースである。
このスプルースを加工する現場には、何とも言えない
甘い芳香が立ち込める。
スプルースと言う木は厚皮が極めて薄い為、この様に
たくさん樹液を出し、虫や傷から自分を守ろうと
しているのか。。と仮説を立てながら皮むきを
していた日々が、昨日の様に思える。

ヤニ壷一つで20年が蘇るのであるから、
「匂い」とは通常開ける事の無い脳や心の何処かの
扉をいとも簡単に開いてしまうのである。


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2008年2月27日 (水)

Early Morning Rain

夜明け前の雨に
手に1ドル
心に傷
ポケットは砂で溢れている
故郷は遠く、愛をくれた人が恋しい
夜明け前の雨に
行く所が無い

青年は今、何処の門を叩くのだろう。。
青年はもう流れて来ないし、募集をしても集まらない。

この様な青年がいなくなったと言う訳がない。
悩める青年がいない時代など無い。

この様な中年ではすこし困ってしまう。
しかし、引き籠りも自殺も30代と40代そして50代に
集中している。

中年ではこの詩のイメージは相当に裏ぶれて来る。
一宿を提供するのに勇気がいる。

「中年に愛を!」と言うスローガンはやはり立て難いのである。

(蛇足)しかし、この詩の一番涙が出る箇所は
「Can't jump a jet plane, like I can a freight train 」 であろう。
つまり、「貨物列車にこの身を置く事が出来ない様に、
あのジェットプレイン/飛行機に飛び乗り帰る事は出来ない」
の箇所である。

2008年2月23日 (土)

「夢丸3月号」後記

今回もまた、夢の丸太小屋に暮らす(地球丸出版)さんより「カナダ通信」を書かせて頂いた。

今回は「チェーンソー」と言うダイナミックなテーマ
故、力が入った。

思えばこの道具とは付き合いが長い。
全く体の一部となってしまった愛して止まぬ道具の
一つである。
同時に、私の腕と肩幅を20年前より倍のサイズに
変えた負荷でもあった。
その重さと「キックバック」と言う刃の跳ね上げを
当時は呪っていたのを思い出す。
今は重いとも恐いとも思わない。しかし、その分
それを使う事を「カッコいい」とも思わなくなった。

そう遠く無い未来、こんな道具を自由自在に操り、
大木で家を建てていた時代があったんだ。。と人々が
想い馳せる日が来る。

そんなセピア色の写真の中に、自分が居れば。。
ただ、それでいい。

その時に地球が。。世の中が。。生きるもの全てが
その共存の答えとバランスを見出していれば。。。
更にいい。

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2008年2月22日 (金)

2月22日

日本の業者様&デザイナー様へ

デザインに少し退屈しています。
そろそろ、ぶっ飛んだやつお願いします。

井上さんも、また暴走してね。


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2008年2月21日 (木)

2月21日

私の住む町はアメリカとの国境沿いの町
つまりボーダータウンである。

国境を越えるとすぐにワシントン州がある。
ワシントン州の山岳地帯にこのバイエルンの
町はある。

それにしても、どうしてバイエルン建築とは
ここまで楽しいのだろう。
本当に楽しみながら作っているのが解る。

この町でヴァイスビアのビールを飲み、
ヴァイスヴルストを頬張れば言う事は無い。
勿論、この白ソーセージはパンよりも大きく
はみ出している。


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2008年2月20日 (水)

2月20日

近年の構造計算書偽造問題から食品にまつわる
一連の問題、交通機関の事故や管理問題などなど。。

良く無いと思う。悪循環が起こる。日本が取り残される。
これらの問題が起こるとその分野に大きな制約と
責任が問われ、企業や機関その関係者が脅え、慎重になる。
そしてルールや規定がどんどん厳しくなる。責任の所在と
重さを過剰に問われるので、規制が複雑そして保守的な
ものになる。

世界はこの様な国に投資しない。投資出来ない。
商品を売れない。売ろうとしても色々な制限を受け、
コストが上がる。そして何よりも問題の責任追求の
過剰性と異常性を理解出来ない。

アメリカを始めとした世界のどの国でも、同じ様な
問題は起きている。いや、いい加減だからもっと
起きている。バンクーバーエアーポートで、離陸着陸
のミスは日常茶判事では無いのだろうか。
大手スーパーの食料品管理問題、流通問題そして
品質問題は日本の何十倍もシリアスなのでは無いだろうか。

海外の一般人達の管理能力や検品能力は極めて低い。
日本人ほど有能かつ機敏に物事をこなせる民族はいない。
海外の元々のスペックや基準が低いのである。
となると責任や品質管理、そして時間的な枠組みが日本より
もかなり緩和されている事になる。

このズレで海外のものが日本ではどんどん売り難くなる。
当然、投資も減る。外貨資本が入って来ない。
「日本離れ」の一途を辿る。

どうして日本だけこの様な体制が生まれるのか。。
これは海外に住んでみないと見えて来ない。
それは、日本の「階級制度」「身分制度」である。
そして一番の制度は「お客様神様論」である。
いろんなものが総崩れする中で、この精神だけは
邁進されているどころか、経済が良く無いものだから、
加速している。日本人はひとたび組織に入り、その中で
背負い背負わされるものはとてつも無い。
海外つまり外人にはそれが無い。

逆説的に言うと、世界ではエアーポートでダイヤが
間違おうが、大手のスーパーが食中毒を出そうが、
公共事業が1年工期より遅れようが、だれも責任を
取らないし、謝罪しない。
基本的に謝罪とは利害関係や上下関係が存在し、
そこで起きた問題を滑らかに回避する潤滑油である。

まとめる。
日本は今、また鎖国に入ろうとしている。
そして、この日本の美しく素晴らしい常識を覆す事は
出来ない。日本人には「美徳」で他の人には「愚行」
なのだから、解決の糸口が無い。
高度成長経済で日本はこの「美徳」で勝った。
グローバリーゼーションでは、それが足を引っ張る。
今、この中間が存在しない。
人の常識はそれ程、簡単に変化しないものである。
特に島の中では。

恐ろしい事に、世界最大の人口を抱える中国とインドとは
世界で一番「個人主義者」なのである。
彼らにとって「餃子の毒」など、知った事では
無いはずだ。

日本はまだ、今しばらく負けると思う。

2008年2月19日 (火)

2月19日

本のタイトルとは時として、その内容を超え、
言葉を超え、物議を醸し出し、時流を作り出し
やがて革命まで起こしてしまう。(本当か?)

アマゾンより新刊セールスのメールが送られて来る。
「ほどほどに食って行ける田舎暮らし術」
んんん。。。。唸るのみである。。。。

死刑執行日の3日前、聖書かこれのどちらかを
選べと言われれば、君ならどうする?

聖書を読みそれまでの悪行を悔い懺悔したいと言う
のも人情だろう。「コリント人への手紙」あたり
で君はもう相当に浄化され、涙も枯れ果て、
地獄で焼かれる準備はほぼ完結している。

しかし、この「ほどほど。。」には、もしかしたら
「こんな生き方もあったのか。。。これを知って
いればあの日、悪魔と契約などしなかったのに。。」
と言う楽しい仮定法と目くるめく想像で死ぬ前の
3日間を楽しく安楽に過ごせるかも。。と言う
誘惑を断ち切る事が出来ない。

そう、この種の本いや、タイトルは「誘惑」である。
出世や大金、闇金、賄賂、嘘、誇張、派閥、酒、悪女
フェラーリと言う悪魔が大根、人参、無農薬、のんびり、
スロー、縁側のお茶と語らい、和気藹々、トラクターと言う
「自分だけ核シェルター」に形を変えたに過ぎないのだ。

だから、私はやはりこの「ほどほど。。」を
手に取ってしまう。最後の最後まで「悪い奴」
なのだ。そして君たちと独房でそっと回し読み
しようじゃないか。そう、同じメンバーで。

この方、今関知良氏の本はどれも面白い。
「百姓になりたい」
「自給自足的生活入門」
を読んだが、日常から逃避させてくれる
優れた作品である。

2008年2月13日 (水)

2月13日

アーミッシュの1850年代に作られた大型バーン
(納屋)の資料を読む。

あろう事か、中央の梁(大型の角材)は76フィート(23m)も
あると言う。
瞬間に私は想像の中であれこれと妄想し、色々な疑問やそれに
たいする答えを考え始める。

これだけの材を取れる原木が存在した事も凄いし、
水車で廻していたであろう製材機のトラックも相当な
長さになる。まして、輸送やくみ上げなどと考えると。。

この原理主義者達は今も電気を使わず車を使わない。
移動は馬車である。

そして家や建築物の組み上げの際にはコミュニティー総出で
上棟する。勿論、重機は無い。

淡々とした事実は、
ただそこに生まれただけだと言う事になる。

「イ.カ.ツ.イ」とはこう言う事である。


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2008年2月12日 (火)

2月12日

1800年代中期から後期にかけて花開く
アディロンダイクと言うスタイルの書籍を読み漁る。

ニューヨークを中心とした北部東海岸でこの芸術は
ひとつのライフスタイルに到達する。

当初は、
製材と言うプロセスを取れないでいたフロンティア
などが即席で作っていた丸太や枝を利用した言わば、
ボヘミアン的なスタイルであったのであろうが、最後
にはそのモザイクデ的ザインを駆使し、教会や家まで
作ってしまう。北米的アーツ&クラフツである。

こうなればもう金持ちの道楽である。必然とその衝動
からでは無い。練り上げたもの。。
そう、芸術である。

しかし、この芸術はアールヌーボーやバンガロースタイル
の様に、大きな動きを見せる事は無かった。

今かろうじてその陰をログ&ティンバーハウスの中に
見いだせるのみである。

手間の割に儲からないと言うのがフェイドアウトする
本当の理由だと思うのだが、一つの優れたスタイルや
芸術が多くの人々に紹介されないと言うのは、やはり
悲しい事である。

しかし、この時期世界的にどうしてこれほどまでに
ユニークな芸術達が飛び出したのであろうか。。
それは富の拡大と貧富の差と大きく関係している
事は確かである。

と言う事は現代は、これからしばらくまだまだ大衆的な
芸術しか出て来ないと言う事になる。


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2008年2月10日 (日)

2月10日

カナダ人がアメリカに入国するのにパスポートの
表示義務が始まった。

勿論これは、アメリカ側からのテロ対策による
申し出である。

ここに、アメリカ側の経済効果は無い。
むしろマイナスである。

アメリカと言う国は実は実在しない我々の妄想
の国に思えて来た。

ルーズベルトの真珠湾攻撃の誘発疑惑から、
キューバ危機、ケネディ暗殺、ウォーターゲート
湾岸戦争の裏側に潜むとされているとてつもないストーリー。
911そのものがでっち上げであると言う話まである。

そこまで周到でずる賢く、最悪を想定し先を見越した
とされている国家がサブプライムローンの落とし穴を
見抜けず、冷えきった経済にいくらか処方箋になるであろう
カナダ人バイヤーつまり、好景気に沸く隣国の消費者の
足を遠のかせる今回の条例である。

アメリカは実は行き当たりばったりなのだろうか。。。
これまでもそうだったのだろうか。。。

それとも、これ全てが想定内なのであろうか?
そして近い将来そのトップが
「アメリカを一掃する時が来た。国家はすべての国民
を救おうとは考えてはいない!」
と平然と言ってのけるつもりなのだろうか。。
煮詰め切った資本主義いや、理想国家とはこんな形だと
言い切ってしまうつもりか?
その弱肉強食をして「自然の摂理」と繋げるつもりなのか?

今思えばレーガンあたりから何かおかしい。
と考えるのもまだロマンティクなアメリカ信者
と言う事なのか?

ああ。。勝手にしやがれ。。
どちらにしろ俺はめちゃくちゃ強い奴も
めちゃくちゃ弱い奴も同じくらい大嫌いだから。。

そして今日も大の嫌われ者になる事を誰よりも
切望する。

さっ、宝くじ買いにいこ!

2008年2月 8日 (金)

2月8日

アラスカ国境の島クイーンシャーロットより
原生林のWRシーダーの原木が届く。

ハウスログ(ログ&ティンバーハウス用)、製材用、
特殊材用と細かく選材して行く。
辺り一面にシーダーの香りが立ち込める。

ひとつシーダーについて断って置く事がある。
先日、日本の工務店の方が私にシーダーもファーも栂も
杉も耐久性や腐りにそれ程変わりは無いとおっしゃた。
外で実験もしたと。。。

この方はまだ、コーストの原生林のシーダーを知らないな。。
と思った。

事実私も内陸にいる頃、コロンビア川周辺で取れるシーダーで
何棟も家を建てた。そしてこの方と同じ様な感想を持っていた。
同じ名前でも全く違うものなのだ。

色々なファクトが浮かんで来る。

インディアン達のカヌーやロングハウスはどうしてシーダーなのか?
カナダの電柱はどうしてシーダーなのか?
海に突き出す桟橋の材料はどうしてシーダーなのか?
外部用のデッキ材やハフ板、鼻隠しはなぜシーダーなのか?
外部の仕上げ材であるチャンネル材、ウエイビー材、サネ材は
どれもシーダーなのか?
屋根材のシェイクはシーダーの専売特許である。
そして究極である。なぜ日本の寺院やお宮に宮大工はカナダ産の
シーダーを選ぶのか?

問題はこの上記のプロダクトを安い三次林、四時林の様な
もので作る事に有る。シーダーならばなんでも良い訳では
ない。冒頭で上げた方のコメントは無知から来るものだろう。
カナダ、アラスカのコーストは冬場日本以上に湿度が上がる
事も断っておく。

私はシーダーを選ばなくても森林国カナダで他の材を使って
幾らでも家を建てる事が出来る。だから、シーダーと言う
プロパガンダを過剰に使う必要は無い。
それでも、
何百棟も家を建てて来た自分自身へ質問する。
自分のログ&ティンバーハウスを建てるなら、何を使う?
一も二も無く、コーストの目の詰まったシーダーを選ぶ。

シーダーを誰よりも知っている私が言うのだから、
間違いないだろう。

ただ、私はフィンランドのパインの事は知らない。
知ると気が変わるのかもしれない。


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2008年2月 7日 (木)

2月7日

金曜日はチャイニーズニューイヤーである。

昨夜、リッチモンドの中華街で日本人高校1年生の
友人T君と飯を食いながら色々な話をした。

多くの華僑のクラスメイトを持つT君に日中摩擦に
ついて聞いてみると、やはりクラスメイトの中に
T君に日本の戦争責任を問うて来る中国人生徒がいる
らしい。これは珍しい事では無く、日本人留学生の
多くが経験している事である。

やはり「根深いな。。。」と思った。

私はこれに対して今、T君に教えて上げれる事や
アドバイスを持たない。

この議題に答えや行き先は今の所、無い。
しかし、大きな「救い」がある。10代半ばにして
この様ものを叩き付けられ、独り生きている若者がいる事だ。

Tよ、
いつの日か夜更けに、何処かの国のチャイナタウン
の中華飯店でラー油とショウガのたっぷり入った粥を
啜りながら、この話をもう一度しようじゃ無いか。。。
その時、君の世界観を持ってして私を打ちのめしてくれ。

だから今は、1日でも多く此処に居れる様に勉強を
頑張るんだ。

2008年2月 5日 (火)

2月5日

雪もみごとに解け、素晴らしい天気の週末であった。

これで今年の薪は終わり。

端材とは言えど樹齢何百歳のシーダーも混じる訳だから、
贅沢な薪である。

どうだ。。こんな生命の樹の薪を割り薪小屋へ運び
入れたいだろう。。。
「何だそのへっぴり腰は。。」とい苛められ
たいだろう。。。
夜、疲労困憊した体をベッドに横たえ、「後悔」と
言う悪魔と対話したいだろう。。。
親に感謝してみたいだろう。。。。

青年よ、来れカナダへ!
君の為にこの薪はここに、こうして置いておく。


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2008年2月 3日 (日)

2月3日

「ハギスを食べて育った田舎者をよく見よ、
震える大地は彼の足音を轟かせるし、
剣を持たせればあっという間に敵の足を、腕を、
そして首を斬ってしまうに違いない」

先日、福島県にある「ブリティシュヒルズ」に
グリーンライフの長谷川氏に連れて行って
頂いた。念願であった一つの夢をかなえて頂いた。

どうやらここに有るすべての建物、お道具は
イギリスで作られ持って来られたようだ。
何処にも偽物、異物、ミスマッチ
即席、節約は見られなかったと言えば言い過ぎだろうか。
それ程に良く出来ていた。
それは、まるでバブルと呼ばれた帝国が世界遠征で
掻っさらって来た他国の富であるかの様であった。
バブルとは一つの文明であったのか。。と錯覚にすら
陥るのである。
しかしではあるが、やはり贅沢は素敵だ。

パブに入り、黒ビールをオーダし、スコットランドの
伝統料理ハギスを食べる。
素晴らしいオークの木組みの中で食べるそれは格別で
あった。リバプールから来たと言うバーテンダーと
少し話をする。「もう少し羊の血の味がキツく、黒い
ものがおいしい」と言う。

私が作家であれば、ここに1〜2ヶ月逗留し、
アラン シリトーの短編の様なものをひとつ書き下ろしたい
のもだ。

この無垢で重厚な雰囲気に流れるBGMはディーリアスでもなく、
デュプレのチェロでもなかった。
それは、ビートルズのベストアルバムであった。
しかも、相当無差別なベストであった。
不思議ではあるが、合っていたのである。この剥き出しの
質感に、湿った陰気に、完結した力学に、私のBarbour
に、自称イギリス系男に群がる日本女達の苦しい英語に。。

初期のロカビリーから後期の支離滅裂、ましてや、
「オクトパスガーデン」までが、エルガーと肩を並べる
程のクラッシックに聞こえたのである。

不協和音はみごと和音になったな。。。と思った。


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2008年2月 2日 (土)

2月2日

久しぶりにカナダらしい家をデザインした。

全てを「お任せ」と言う作り手としては
この上ない状況を頂いた。ただ一つ、
「ワイルドでダイナミックに」と。。。

これくらい大きなカナダの家だからこそ、
この様な大木の自然木が合って来るのだ。

私は根っこ材や曲がり木を多用した家があまり好きでは
ない。それはもっとも簡単に、即席に誰でも個性を
出せるからである。言わば「卑怯」である。

しかし、全てはバランスであろう。バランスが良かった。
久しぶりに満足出来る根っこを使用した「ログハウス」が
出来た。
Kenサイトー君を始め皆、頑張ってくれて有り難う。

しかし、しばらくは根っこ材のログはやりたく無い。
真面目に線を書きたい。

この家はアラスカに近いFar Northでオーナーに
可愛がられる事だろう。


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2008年2月 1日 (金)

2月1日

私がドイツのジャーニーマンカーペンター(放浪大工)
を始めて見たのはもう17年も前であろうか。

カナダでログ修行に明け暮れるそんな日々、ヤードに
一人の不思議な出立ちの青年が現れる。

「Waltz(ヴァルツ)の修行中なので、仕事をさせて欲しい」
ドイツ訛りの英語でそう話しかけて来た。
印象深かったのは、不思議そうな顔の私に「ドイツの
ジャーニーマン カーペンターを知らないのか?世界一だぜ!」
と言わんばかりの自信とその態度であった。
事実、カナダのビルダー達は何処と無く一目置いていると言う
感じだった。
青二才の私は「誇りを持っているんだな。。」と思った。

ドイツの大工達に今もまだ、脈々と受け継がれている
階級制度がある。弟子、職人そしてマイスター(親方)
と厳しく分けられるこの制度は遥か11世紀より続く
誠にユニークなシステムなのである。

親方になる為には3年と1日と言う長い時間諸国を
徒歩により渡り歩き、工房を流転せねばならない。
この行程をヴァルツと呼ぶ。
その後、マイスター試験に合格し、晴れて親方になると言う
ものだ。

こうして得たマイスターと言う称号はドイツ社会でも
非常に地位の高い位置づけとして人々から尊敬される。

後にカナダ、イギリスそしてドイツでこの誇り高き
男達に出会う事になる。
イギリス ウエールズでは、ティンバーフレーム協会
のイベントでしばし彼らと腕を競い汗を流し打ち解け合った。

近代、日本はどうして、世論や教育そして常識の中で
職人を低い位置、暗い職業として扱って来たのであろう。

一昔前に3Kなど言う言葉が流行はしたが、そのイメージは
今も変わっていない。時々、共に働く日本の大工達に高齢化
が顕著に表れる。下がり続ける手当に異論する風潮も
貰えず、ただただ息子や孫に「食えないからこの仕事は止めとけ」
と呟く。しかし、この仕事のハイライト、高揚、職人
への尊敬そして歴史を背負う誇りを嫌と言う程知っているのは
我々、同胞では無いか!

そして「静かに自分を見つめ続ける」長い時間を
持つと言う、最高の環境をくれる仕事である事を我々は
知っているはずである。

何よりも、花など持たせて貰わなくても、十分な充足感
が味わえる事を。

断って置くが、ドイツのジャーニーマンで有ろうが、
BIGROCKの職人集団には適うまい。

では、自信に満ちたこの面構えをご覧あれ。

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